地域交通を守っていく、継続していくこと。
なかなか難しいことです。
地域公共交通プロデューサーの加藤博和氏は
「公共交通が維持できない」=「にぎわいがない」=個性がない=「まちが衰退する」
と、おっしゃっています。
うーーーん。確かに!
話は飛びますが、
今や母親となった娘が幼稚園に通っていた時の
園長先生のお話を今でも覚えています。
「働くお母さん(お父さん)たち、朝に夕に、時間が惜しい程に忙しいでしょう。
今や車で送迎をされることが当たり前のようになっていますが、
もし、可能であれば、少し時間に余裕をつくって
お子さんの手を握って、歩いて登園してみてください。
歩きながら「あらお花が咲いてるね」「鳥の声がするよ」
「今日の空は、とても青いね。怪獣みたいな形の雲だね」
「あ、お向かいのおじいちゃんだよ。おはようございまーす」など、
会話をしたこと、時間を共有したこと、お母さん(お父さん)の手の温もり、
きっと、子供たちはずっと忘れないはずです。」
当時、仕事と育児と追いかけっこしていた私は「へ、言ってらぁ」と、
右から左に受け流すムーディ勝山状態でした。わかっちゃいるけど、やってらんない。
しかし、2人目3人目の子供を育てていくうちに、当時の園長先生のお話に共感。
「大切だな〜」という余裕が生まれちゃったのです。
子供と手をつなぎ、ゆっくり歩くことで、普段は見えない景色、
気づかない自然を五感で感じながら、自分が住む
まちを知ることができました。
そこには親子のコミュニティだけでなく
地域のコミュニティも育つんだということが わかったのです。
地域に生きている。ということ。
自分たちが住んでいる地域の風土に触れるということ。
手の温もりを通じて心に刻まれる(残る)育ったまちの思い出。
小さなころに地域の風土に触れた分だけ、地域愛着が強くなると云われます。
地域愛着を持つ人たちが多ければ多い程、
地域は活性化され、地域交通を維持することにも前向きになるはず。
地域の活性化を目指すためにコミュニティバスを運行する。

これが、我々NPO団体の目指すものなのです。
